2014年からLCCが就航し、ますます訪れやすくなった奄美大島。今回は、”最後の楽園”とも言われる奄美大島から、大島紬体験の紹介です。

気の遠くなるような手間隙をかけて織り成す高級着物

奄美大島の伝統産業である大島紬は、高級着物の代名詞として、着物愛好家の間では有名です。
その特徴は何と言っても、絹の糸を一本一本染め上げ、再度織り込むという、気の遠くなるような手間隙にあります。
大島紬を生み出す工程は、大きく分けて三つです。
一つ目の工程は、設計図を描くということ。
格子状に編まれた反物の、どこを染め上げて模様を描くか、その設計図を作ります。
出来上がった設計図を見るだけでも、信じられないような細かい作業です。
二つ目の工程は、その設計図にあわせて、絹の糸を染め上げるということ。
ここで、奄美大島の伝統である『泥染め』と呼ばれる手法が使われるわけです。
三つ目の工程は、そのまだらに染まった絹糸を、設計図に合わせて織り上げ、一枚の反物にすること。
一本一本の絹糸を設計図どおりに織り上げるのには、熟練の技術が必要です。
文字で書くとあっさりと感じるかもしれませんが、実際体験すると、その工程の緻密さには驚愕してしまいます。
こうして紡がれた、大島紬の反物には裏表が無く、丈夫で長持ちすることから、高級着物でありながら普段着として着用されています。

大島紬を体験しよう!

この大島紬を体験できるのが、奄美大島にある『大島紬村』です。
ここでは、作業工程を全て間近で拝見することができ、大島紬が出来上がっていく様を見ることができます。
さらに、泥染め体験では、奄美大島の伝統的な染め糸方法である、泥染めを体験することもできます。
自分だけのTシャツを作ればいいお土産になります。
泥染めは、シャリンバイと呼ばれる植物からタンニンを抽出し、泥に含まれる鉄分と結合させることで絹糸を染め上げる手法ですが、田んぼの中で何度も絹を洗い染め上げていく姿は、非常に原始的でおもしろいですよ。
さらに、大島紬の着付け体験をすることもできます。
大島紬の着物といえば、一着で数千万円にもなるほどの高級品ですので、中々手が出ないと思いますので、是非、一度試してみてはいかがでしょうか。

魅力あふれる奄美大島

いかがでしたでしょうか。
奄美大島といえば、綺麗な海やマングローブが注目されていますが、大島紬という非常に魅力ある伝統産業があることも分かっていただけたかと思います。
バニラエアのおかげで、ますます身近になった奄美大島。週末に一泊小旅行もいいかもしれませんね。

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